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ステージボス:前川みく 衣装コンプ:松永涼 初登場アイドル(ノーマル):島村卯月、渋谷凛、本田未央、中野有香、黒川千秋、高森藍子、松本沙理奈、並木芽衣子、水本ゆかり、高森藍子 必要スタミナ 52 原宿A 原宿B 原宿A スタミナ -1 経験値 +1~2 マニー +10~25 ファン +1~2 各お仕事の必要スタミナ量(仕事回数):5(5回) エリア お仕事内容 見つけたもの アイドル (太字は低確率出現) 衣装:ロッキングスクール キュート クール パッション キュート クール パッション A-1 スタジオでボイトレ 島村卯月(2) 渋谷凛(2) 本田未央(2) ― ― ― エリアクリア報酬:エナジードリンク1、スタミナドリンク1、1000マニー、前川みく ※原宿Aエリアはチュートリアルのステージであるため、一度クリアすると再プレイできない 原宿B スタミナ -2 経験値 +2 マニー +10~25 ファン +1~2 ※初回のみすべてのお仕事について「スタミナ -1 経験値 +1」となる 必要スタミナ量(仕事回数)は、2-1が7(7回)、ほかは10(10回) エリア お仕事内容 見つけたもの アイドル (太字は低確率出現) 衣装:ロッキングスクール キュート クール パッション キュート クール パッション 2-1 本屋でサイン会 島村卯月(2) 渋谷凛(2) 本田未央(2) 橙 青 赤 2-2 本屋で握手会 中野有香(2) 黒川千秋(2) 高森藍子(2) 黄 緑 紫 2-3 CDショップでサイン会 島村卯月(2) 松本沙理奈(3) 本田未央(2) 青 赤 橙 2-4 CDショップで握手会 中野有香(2) 渋谷凛(2) 並木芽衣子(3) 緑 紫 黄 2-5 宣伝写真撮影 水本ゆかり(3) 黒川千秋(2) 高森藍子(2) 赤 橙 青 エリアクリア報酬:エナジードリンク1、鍵付きクローゼット1、1000マニー、前川みく
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THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Cute jewelries! 001 THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Cute jewelries! 001 アーティスト 島村卯月(大橋彩香),小日向美穂(津田美波),安部菜々(三宅麻理恵),双葉杏(五十嵐裕美),前川みく(高森奈津美) 発売日 2013年10月9日 レーベル 日本コロムビア デイリー最高順位 1位(2013年10月9日) 週間最高順位 1位(2013年10月15日) 月間最高順位 3位(2013年10月) 年間最高順位 25位(2013年) 初動売上 13983 累計売上 20141 週間1位 収録内容 曲名 アーティスト タイアップ 視聴 1 アタシポンコツアンドロイド 島村卯月(大橋彩香),小日向美穂(津田美波),安部菜々(三宅麻理恵),双葉杏(五十嵐裕美),前川みく(高森奈津美) THE IDOLM@STER シンデレラガールズ キャラソン 2 気まぐれロマンティック 島村卯月(大橋彩香) 3 しっぽのきもち 前川みく(高森奈津美) 4 碧いうさぎ 安部菜々(三宅麻理恵) 5 ルル 双葉杏(五十嵐裕美) 6 遠く遠く 小日向美穂(津田美波) 7 ススメ☆オトメ ~jewel parade~ 島村卯月(大橋彩香),小日向美穂(津田美波),安部菜々(三宅麻理恵),双葉杏(五十嵐裕美),前川みく(高森奈津美) ランキング 週 月日 順位 変動 週/月間枚数 累計枚数 1 10/15 1 新 13983 13983 2 10/22 4 ↓ 2028 16011 3 10/29 12 ↓ 1241 17252 4 11/5 7 ↑ 1256 18508 2013年10月 3 新 18508 18508 5 11/12 8 ↓ 1098 19606 6 11/19 ↓ 284 19890 7 15/10/13 251 20141 関連CD THE IDOLM@STER キャラソンシリーズTHE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Cool jewelries! 001 THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER Passion jewelries! 001
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女性声優・ア行 所属:ホリプロ 2012年 エウレカセブンAO(フレア・ブラン) 2013年 てさぐれ!部活もの(田中心春) 2014年 てさぐれ!部活もの あんこーる(田中心春) 2015年 アイドルマスター シンデレラガールズ(島村卯月) アイドルマスター シンデレラガールズ(2nd SEASON)(島村卯月)
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キャラクター別SS追跡表 ↓SSを追跡したいキャラを選んでください。 十時愛梨 № タイトル 作者 登場人物 021 Distorted Pain/日向の花 ◆yX/9K6uV4E 十時愛梨、高森藍子 049 今を生きること ◆n7eWlyBA4w 城ヶ崎美嘉、三船美優、十時愛梨 060 彼女たちの中でつまはじきのエイトボール ◆John.ZZqWo 日野茜、多田李衣菜、木村夏樹、高森藍子、十時愛梨 062 23時59分59秒 ◆BL5cVXUqNc 十時愛梨 080 ファイナルアンサー? ◆u8Q2k5gNFo 三村かな子、十時愛梨 098 彼女たちは孤独なハートエイク・アット・スウィート・シックスティーン ◆John.ZZqWo 三村かな子、十時愛梨 103 揺らぐ覚悟、果ては何処に ◆p8ZbvrLvv2 十時愛梨 128 another passion ◆j1Wv59wPk2 十時愛梨 136 彼女たちが陥ったキャッチ=トウェンティートゥー ◆John.ZZqWo 十時愛梨、島村卯月 148 ボクの罪、私の罪 ◆rFmVlZGwyw 十時愛梨、島村卯月、輿水幸子、星輝子 165 彼女たちが塗れるサーティー・ライズ ◆John.ZZqWo 十時愛梨、島村卯月、輿水幸子、星輝子 192 あの日誓った夢 ◆yX/9K6uV4E 十時愛梨 207 GRIMM――灰かぶり姫の愉悦 ◆RVPB6Jwg7w 十時愛梨 208 GRIMM――お菓子の家の魔女はかまどに火を入れる ◆RVPB6Jwg7w 十時愛梨、双葉杏、相川千夏 218 彼女たちはもう見えなくなるチャイルドフォーティフォー ◆John.ZZqWo 相川千夏、双葉杏、諸星きらり、藤原肇、十時愛梨 ▲上へ戻る
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156 ずっといっしょだよ ◆BEQBTq4Ltk 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活にはもう戻れません。 学校に行っても自分だけは違います。 みんなと一緒に笑えても自分だけは違います。 きらきら輝いていても時間が来てしまえば自分だけは違います。 お父さん、お母さん、弟の四人家族。 毎日笑顔で過ごしていたあの生活にはもう戻れません。 おかしなおかしな世界に迷い込んでしまったのは一匹の小動物。 動物さんにお願いした少女はこれまでにない煌めきを手に入れました。 すると憧れていたような魔法を手に入れました。 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 正義の味方を待っていた島村卯月はその場に留まらず、一旦北上することにした。 線路の修復を待つよりも、近くに居る可能性を信じてその脚を動かす判断に至った。 視界に映る景色は何処か哀愁が漂うような、主観であるのだから本人しか解らないが、夕暮れも相まって少し気分が暗くなる。 心の中で少なからずセリューと出会えない未来が見えているからだろう。だめだ、と首を振るい奇妙な考えを捨てる。 今の自分は強いんだ。 自分をしっかり持たないとセリューの横に立つ存在として釣り合わない。 「私が憧れた正義の味方は弱くないから……えへへ」 夕日に反射する糸は紅。 まるで多くの生き血を吸ったのか、黒く輝くその色は何処か吐き気を催す。 本来は殺し屋稼業の人間が所有していた暗器の一種、当然ではあるがこの会場に来てからも血を吸ってしまった。 アイドルが殺人を犯すとはあり得ない未来であり、選択である。 様々な運命と人間が交差した故の島村卯月だが、何が彼女をここまで変えてしまったのか。 「灯りが……誰かいる?」 歩いていたところで図書館に灯りを確認した。 近くで幾つか戦闘音が聞こえるが、目視できる距離ではなく近づくのは危険。 他者と接触するとして安全性を求めた場合、図書館に入るのが一番無難だろう。 室内戦闘ならば最悪の場合、糸が活かせる。 ある程度動きが抑制される中で罠を張れば相手にとって大きな牽制となり、更に動きに制限を掛けられる。 ふぅ、と一呼吸を置いて扉に手を掛ける。 怖い。未だに人が怖い。自分がもし南ことりのように、由比ヶ浜結衣のように、鹿目まどかのように死んでしまったら。 「島村卯月、頑張りますから……だから」 そして彼女は図書館に入る。 偶想《アイドル》は弱っている。けれど、誰も手を差し伸ばしてくれない。 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活にはもう戻れません。 けれど彼女は救われた。 友達も少なくて身体も弱い彼女に初めてできた友達。 おかしなおかしな世界だけれど、自然と笑顔になれました。 でも……お別れは早かった。 黒髪の少女は女神の力になりたかった。 契約も結びました。 でも……悪夢には勝てませんでした。 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 珈琲を飲みきったところで大総統キング・ブラッドレイは立ち上がり、カップを流しに戻す。 流石に洗い作業までは行わないものの、最低限のマナーとして机だけを拭き終えると、己はもう一度椅子に座る。 首輪解析の手掛かりとなる予定のタスクはいない。 図書館で起きた戦闘――狡噛慎也一行と一戦交えた時には既にいなかった。 それ以前に滞在していたかもしれないが、戦闘から経過した時間を考えると彼はこの近くにいないだろう。 放送で名前を呼ばれてはいないが、死んでいる可能性もある。 仮に生きていたとしてもキング・ブラッドレイの皮は剥がれ落ち、ラースとしての本性が知れ渡っている可能性もあるのだ。 ホムンクルスに安々と情報を与える人間は少ない。好奇心とは訳が違う。 タスクの線を捨てたとして手掛かりになるのが、先程一読した本に記載されていた事項になる。 アインクラッドに関わることと、名簿に記載されている茅場晶彦。 確信は何もないが、地図上に記載されている施設と名簿。 聞き慣れない単語の羅列ではあるが、接触したところで無駄になるとは限らない。 首輪解析の情報が得られなくても、ありきたりな会話だけでも充分な収穫となる。 邪魔な枷を外してアメストリスに帰れるならば、特段無駄な血を流す必要もないのだから。 「珈琲でいいかね、それともまだ早い年ごろか?」 新しいカップを棚から取り出したブラッドレイは相手方に伺う。 既に手をつけているため、返答が無ければこのまま珈琲を注ぐことになるだろうが、いいのか。 「それでいいわよ……それで、順調なのあんた」 「その表情を見るに……お疲れのようだな、雷光よ」 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 訪れた悪夢は伝説の災厄。 ひとり、ひとりと幼い少女が倒れていきました。 絶望の先に転がる希望に手を伸ばします。 けれど、掴んだのは……だから少女は時間を遡りました。 また……逢いたいから。 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 死には慣れたくないものだ。 ニュースに耳を傾ければ誰がか死んでいるし、親族だって死んだこともある。 けれど現代に伴う、所謂友達や親の死には対面する機会が無い故に死がとなりにいる実感は無い。 妹達の死は見ているが、どうも説明すると違うものになってしまう。 親しい存在の死には代わりないのだが……感覚が麻痺しているのだろう。 婚后光子の死には驚きと悲しみもあったが、それよりも自分に手一杯であった。 悲しい。これは絶対だ。涙だって流した。でも、違う。 自分が想像していた死とは全然違う。 佐天涙子が死んだ時も全然違う。自分は変わってしまったのか。 きっかけはきっと上条当麻と前川みくだろうか。 解らない。 でも脚を止めるわけには行かない。自分は願いを叶えるために優勝しなくてはならないから。 「それで何から説明すればいいのよ」 ブラッドレイと対面する形で座った御坂美琴は渡された本を一読し彼に声を掛ける。 何でも、興味深いことが書いてあったが自分の知識では解らなかったようだ。 目を通した限りでは架空世界と現実の在り方について問うた物であった。 バーチャルリアリティ……所謂電脳世界との干渉及び生活については、多くの学者が名乗りを上げている。 記載されている事項も何処かで見たことがあるようなありきたりな部分も多かった。 しかしアインクラッドなる固有名詞は初めて聞いたものであり、既に実践されているような書き振りも確認出来た。 一番気になることと言えば、先に出したアインクラッドと茅場晶彦《ヒースクリフ》がこの会場に存在していることだ。 「申し訳ないがさっぱりでね。出来れば一から説明してもらいたい」 「…………歩きながら話すわよ」 男は嗤い、女は溜息を零す。 世界が違えば文化も異なるが、予備知識無しに叩き込むとなれば多くの時間が掛かる。 アインクラッドを目指すついでの時間潰しに当てるとしよう。そうでも無ければ疲労が溜まってしまう。 「アインクラッドに行くことに異議は無いのかね」 「別にいいわよ。 DIOのことは最悪後回しでもいい……エドがやるかもしれないし」 「何か言ったか」 「な、なんでもないわよ! 首輪を外せる手掛かりが掴めそうなら乗っかるわ。爆破の障害は取り除きたいから」 再び出会った両者は互いに歩んできた道のりを説明する。 共に死者の戦果を上げているものの、無傷という訳には進んでいない。 元より手は結んでいるが、やはり一人で多くの参加者を殺すのは骨が折れる。 同盟を掻き消すことなどしなく、情報交換を行い次の進路はアインクラッドに。 「そうか……それで、客は君の友人かね」 「あんたじゃないの。少なくとも私の客《知り合い》じゃあないわ」 問題も無く進んでいる情報交換に何やら聞き慣れない単語が飛び交う。 客――新たな来訪者でも現れたのだろうか。 しかし図書館のメインルームに滞在しているのはキング・ブラッドレイと御坂美琴だけ。 けれど大総統は抜刀すると剣を一振り。 何も無い空間を一閃した虚への一撃ではあるが、何かが響く。 目を凝らしていると、どうやら糸のような物が彼に向かって伸びていたようだ。 「完全な奇襲ではあったが、まだ気配を殺し切れていない。 先程までは普通の人間であった存在からしてみれば――大したものだがね、島村卯月君」 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 何度繰り返しても。 何度繰り返しても。 何度繰り返しても……。 (き、気付かれて……逃げなきゃ……っ!) 図書館で談話しているキング・ブラッドレイを殺さんと糸を伸ばしたが気付かれていた。 由比ヶ浜結衣を殺すきっかけとなり、セリューをも殺そうとしたホムンクルス。 会話する余地も無く制裁対象ではあったが、格の違いを一瞬で悟った。 剣一振りで糸を弾き返す存在に勝てる訳が無い。 思えばセリューも最期までキング・ブラッドレイには苦戦していた。 自分が勝てる道理など、どう発想すれば辿り着くのか疑問に思ってしまう。 何処か調子に乗っているような、何でも出来る気になっていたかもしれない。 「この糸は……やはり賢者の石が使われている」 追い掛けて来ないキング・ブラッドレイを気にしつつも島村卯月は糸を回収し撤退する。 勝てない、殺される、逃げないと。 考えるよりも先に本能が叫ぶままに行動を取るが――敵は一人ではない。 ホムンクルスと会話する女も悪だ。 殺してもいい存在だ。糸で首を撥ねてしまっても誰も悲しまないだろう。 回収する矛先に力加減を調整し、女の首を狙うように仕向けるも――格の違いを見せつけられることになる。 女は首を捻り糸を回避すると、軽く指先を弾く。 島村卯月が気付いた時には、髪を結んでいたリボンが完全に焼け落ちていた。 「え、え……え……?」 理解が追い付かない。 電気が走ったかのように眩きを感じ、瞳を閉じた。そして開ける。 すると自分のリボンが消えていた。仕掛けは不明だが仕掛け人は女だ。 種の分からない現実は単純に恐怖心を煽る。 次にもう一度行われては、島村卯月に対処する方法など存在しない。 今は逃げる。ただそれだけを考えて逃げればい。 幸い敵は追い掛けて来る素振りを見せないのだ。この機を活かさなければ確実に死んでしまう。 島村卯月が目指すは先程滞在していた駅長室。 その後、セリューと合流するために民宿を目指す。 憧れの人に逢えれば――それでもう、満たされるから。 島村卯月が逃げた後にゆっくりと、図書館から出て来るキング・ブラッドレイと御坂美琴。 傷も負って無ければ、精神的な疲労も一切受けていない。 御坂美琴は聞いた所、襲撃してきた女は島村卯月という名前らしい。 何でも戦う力を持たない少女だったらしいのだが、先の姿を見るに信じられない。 彼女も変わった人間なのだろう。何処かの超能力者と同じように。 しかし言ってしまえばそれだけの存在であり、見逃した所で何一つ問題など無い。 「そう言えば、逢ったわよ」 思い出したように御坂美琴が呟く。 それは図書館に来る前に出会った独りの少年の話。 「セリム・ブラッドレイ……何か迷っているみたいだったけど――ってあんた聞いてる?」 隣を見るとキング・ブラッドレイは少し笑っていた。 可笑しい事を言ったつもりはない御坂美琴だったが、反応が反応である。 少々苛立ち混じりに言葉を放ってしまったが、彼は怒らずに言葉を返す。 「その話――道中に聞かせて貰おうかね」 ホムンクルスは実際に血の繋がりがあるのだろうか。 それは親心か、単なる好奇心かは不明だが――彼は笑っていた。 【D-5/図書館/一日目/夕方】 【キング・ブラッドレイ@鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST】 [状態]:疲労(中)、出血(小)、腕に刺傷(処置済)、両腕に火傷(処置済、腹部に刺し傷(致命傷ではない、処置済) [装備]:デスガンの刺剣(先端数センチ欠損)、カゲミツG4@ソードアート・オンライン [道具]:新聞、ニュージェネレーションズ写真集、茅場明彦著『バーチャルリアリティシステム理論』(全て図書館で調達) [思考] 基本:生き残り司令部へと帰還する。そのための手段は問わない。 1:橋を渡り御坂美琴と共にアインクラッドに向かう。 2:ヒースクリフ(茅場明彦)と接触し、情報を聞き出す。 3:自分の素性を無闇に隠すことはしない。 4:稀有な能力を持つ者は生かし、そうでなければ斬り捨てる。 5:プライド、エンヴィーとの合流。特にプライドは急いで探す。 6:エドワード・エルリック、ロイ・マスタング、有益な情報、技術、帰還手段の心得を持つ者は確保。現状の候補者はタスク、アンジュ、余裕があれば白井黒子も。 7:エンブリヲ、御坂美琴にもう一度会ったら…… 8:島村卯月は放置。 9:自分が不利だと判断した場合は殺し合いの優勝を狙うが…… [備考] ※未央、タスク、黒子、狡噛、穂乃果と情報を交換しました。 ※御坂と休戦を結びました。 ※超能力に興味をいだきました。 ※マスタングが人体錬成を行っていることを知りました。 ※これまでの戦いを経て、「純粋に戦いたい」「強い者と戦いたい」という感情が無意識に大きくなりつつあります。 ※糸(クローステール)が賢者の石で出来ていることを確認しました。 【御坂美琴@とある科学の超電磁砲】 [状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、深い悲しみ 、自己嫌悪、人殺しの覚悟 [装備]:コイン@とある科学の超電磁砲×3 、能力体結晶@とある科学の超電磁砲 [道具]:基本支給品一式、回復結晶@ソードアート・オンライン、アヴドゥルの首輪、大量の鉄塊 [思考] 基本:優勝する。でも黒子たちと出会ったら……。 0:DIOは絶対に殺す。 1:橋を渡りキング・ブラッドレイと共にアインクラッドに向かう。 2:もう、戻れない。戻るわけにはいかない。 3:戦力にならない奴は始末する。 ただし、いまは積極的に無力な者を探しにいくつもりはない。 4:ブラッドレイは殺さない。するとしたら最終局面。 5:殺しに慣れたい。 [備考] ※参戦時期は不明。 ※槙島の姿に気付いたかは不明。 ※ブラッドレイと休戦を結びました。 ※アヴドゥルのディパックは超電磁砲により消滅しました。 ※マハジオダインの雷撃を確認しました。 何を勘違いしていたんだろう。 自分が強くなった訳ではないのだ。変わっていない。 けれど、キング・ブラッドレイに挑んだということは何処か自信かあったのだろう。 本田未央と西木野真姫。 彼女達相手には有利に振る舞えた。 覚悟をしていない同じ普通の少女達と戦えば有利になるのは当たり前である。 此方には武器がある。決意がある。同じ代表に立つ人間としては器が異なる。 しかしそれが元から格上であるキング・ブラッドレイに勝てる発想には決して繋がらない。 帝具は強力だ。 使い切れていなくても充分脅威になる優れた暗器ではあるが、自身が強くなる訳ではないのだ。 島村卯月は何処か自分が強くなったと過信していた。 元々アイドルだった自分に戦える力など在るはずが無い。けれど夢を見ていた。 憧れの存在であるセリューの隣に立てると勝手に勘違いしていた。 島村卯月は弱い。 何を思い上がっているのか。人を殺せる訳など無いだろうに。 故に島村卯月は憧れていた場所をただ遠くから見ていただけである。 見ていただけであり、決して自分がその場所に立っている訳ではないのだ。 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 だから今度こそ……逃がさない。 再び駅員室に戻った島村卯月は喉が乾いたのか、流しの蛇口を捻りコップに水を溜める。 それを一気に飲み干すとぷはー、っと声を漏らし一息付けたようだ。 キング・ブラッドレイとあの女から逃げる際、死を覚悟していたが彼らは追って来なかった。 詮索はしない。生きているだけで有り難いと思うべきである。 「………………首は、ある」 優しく自分の首に手を携えて、生きていることを再確認する。 そう、私は生きている。何度も自分に言い聞かせるように、何度も、何度も繰り返す。 「流しが詰まっていますね」 タオルを手に纏い、排水部分に詰まっているであろう汚物を撤去する。 別にする必要も無いが、育ちがいいのだろう。自分から率先して行う所謂良い子が彼女である。 「何かぬめっとし――――――――て」 手に取った物を一度落としてしまう。 うずらの卵程のサイズでぬめり感があったそれを拾い上げると、驚きの声を漏らす。 声を追い掛けるようにそれをまた落とし、今度は流しに向かって込み上げる嘔吐物を吐き散らす。 何故だ。 手に取ったそれは危険の証である。こんな物が流しに詰まっている筈がない。 自分が先に訪れた時には無かった。そうすると去った後に誰かが来たのだろうか。 ならば危険人物が近くに滞在している可能性があり、この空間の危険度は大きく跳ね上がることになる。 『うーん、ちょっと硬いかなあ』 ノイズ混じりに声が走る。 聞き慣れなた声だ、自分の――島村卯月の声だから。 「何かを思い出し――うっ」 込み上げる嘔吐物を一旦堪え、ゴミ箱の方へ移動する。 『思ったよりも骨って硬いんですね……硬いから骨か』 流しに向かっていれば異臭が常に身体を襲い、吐き気と罪悪感が押し寄せる。 ――罪悪感が島村卯月の中で蘇る。 『ここを繋ぎ合わせれば……うーん裁縫よりも難しいです』 其処にあった【彼女達】は消えた。 何処に行ったかと尋ねられれば死んだ――天国へ行っとでも回答しようか。 けれど駅員室に運ばれた時点で【彼女達】は死んでいた。 ならば誰かが【彼女達】を運んだ証拠であり、【彼女達】とは【死体】を表す。 島村卯月が先程見つけた【ソレ】は【彼女達】の物である。 どちらかの【ソレ】かは解らないが、人体の部品であるが故に【死体】から零れ落ちたのだろう。 『この糸を使っていたのはとっても器用な方だったんですね。私もセリューさんの役に立ちたいから……頑張らないと』 思い出した、と島村卯月は口を抑える。 そうだ、【彼女達】の行先を島村卯月は知っているのだ。 何処かにある【死体】の場所も把握している――動かしたのは自分だから。 『ぐちゃぐちゃして気持ち悪い――ごめんなさい』 「わ、私……っ! ぅああ!! ああああああああああああああ、どうか、ああ、どうかしてい、て……………」 叫ぶ。叫ぶ。叫ぶ。 思い出してしまった、嗚呼彼女は忘れていればいいものを思い出してしまった。 駅員室を飛び出す前に島村卯月は【彼女達】を使って練習をしていた。 帝具であるクローステール――殺人をも可能にする糸の実験に【死体】を使用した。 『何度もぐちゃぐちゃにしてごめんなさい。その代わり――』 「あ、ああ、あああ、あああ、あ、あ、あ、ああ、あああ、あああ、あ、あ、あ、、ああ、あああ、ああ、」 我慢出来なくなった島村卯月は全てを思い出しながらゴミ箱を開ける。 もう駄目だ、抑えきれない、何で、どうしてこんなことに、ごめん、な、さいと呟きながら。 そして島村卯月は【彼女達】と対面する。 何故ゴミ箱を開けた所で【死体】と再開することになるのか。 答えは一つであり、島村卯月は知っていた。何せ【彼女達】を使って実験したのは。 「ご、、めんね、、、、あ、、あ、、ああ、あ、あああ、あ、あ、うゅ、、、、、ぉぉぉおぉろ、、ろぉぉろおぉぉぉ、、おろぉぉ、ああ、あ、ぉおお、あ」 そして耐え切れなくなった【殺人鬼】は【死体】に向かって嘔吐物を吐き散らす。 ゴミ箱から覗く顔に【ソレ】は――【目玉】は付いていない。 練習した後の【ゴミ】はゴミ箱に捨てられていた。 身体はバラバラとなり、所々に欠陥を残しながら無理やり詰め込められている。 これは【ゴミ】であり、【成果品】ではない。 それもその筈だ。 椅子に座っている【彼女達】は――崩れた表情でずっと、ずっと島村卯月を見つめているのだから。 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 運命からは逃げ切れませんでした。 異なる会場に集められても、希望は残っていませんでした。 奇跡に縋ることも出来なくて、少女さんの夢は儚く消えました。 でも、悲しいことだけではありません。 少女さんと女神はまた出会う事が出来ました。 でも、嬉しいことだけではありません。 女神さんは死んでしまい、少女さんも死んでしまいました。 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 死んでしまっては少女さんはもう、繰り返すことができません。 何度も、何度も、なーんども。 繰り返していたことは死んでしまって、終わってしまいました。 でも、大丈夫。 哀れな哀れな少女さん。 迷い込んでしまったのはおかしなおかしな世界。 いつものように過ごしていた生活には戻れません。 もう離れ離れにはなりません。 天国で一緒だから? ううん、違います。 だってもう女神と少女さんは一緒だから。 辛い時には肩代わりして、一緒に悲しんで、一緒に笑ってくれる。 だから怖くありません。 ずっと一緒だから。 永遠に女神と少女さんはくっついているから。 もう離れ離れになりません。 ずっといっしょだよ。 ふたりはえいえんにいっしょだからもうはなれません。 【D-6/駅員室/一日目/夕方】 ※駅員室の流しには目玉が転がっています。 ※駅員室のゴミ箱には魔法少女のゴミが捨てられています。 ※駅員室の椅子には左半身が鹿目まどか・右半身が暁美ほむらの縫われた死体が座っています。 【島村卯月@アイドルマスターシンデレラガールズ】 [状態]:正義の心、『首』に対する執着、首に傷、疲労(大)精神的疲労(極大)吐き気、死にたい、罪悪感、この世から消えたい思い、セリューに逢いたい思い [装備]:千変万化クローステール@アカメが斬る! まどかの見滝原の制服、まどかのリボン、髪型:ツインテール [道具]:ディバック、基本支給品×2、不明支給品0~2、金属バット@魔法少女まどか☆マギカ、今まで着ていた服、まどかのリボン(ほむらのもの) [思考] 基本:島村卯月っ、笑顔と正義で頑張りますっ!! 000:誰か………………… 0:線路の修復が完了次第、セリューのもとへと向かう。 1:高坂穂乃果の首を手に入れる。 2:高坂勢力、及びμ sを倒す。 3:死にたい、助けて、死にたくない、セリューさん………………凛ちゃん、未央ちゃん? [備考] ※参加しているμ sメンバーの名前を知りました。 ※服の下はクローステールによって覆われています。 ※クローステールでウェイブ達の会話をある程度盗聴しています ※ほむらから会場の端から端まではワープできることを聞きました。 ※本田未央は自分が殺したと思っています。 ※μ s=高坂勢力だと卯月の中では断定されました。 『悪』:高坂穂乃果、白井黒子、小泉花陽、アカメ、泉新一、田村怜子、後藤、足立透、キング・ブラッドレイ、セリム・ブラッドレイ、エンヴィー、キンブリー、魏志軍、アンジュ、槙島聖護、DIO、セリューを撃った高坂勢力の男(名前は知らない) 『正義』:エスデス、ヒースクリフ、ほむらの友達(佐倉杏子、美樹さやか)、サリア、エンブリヲ 『保留』:マスタング、雪ノ下雪乃、ウェイブ 時系列順で読む Back これはゲームであっても、遊びではない Next 星屑の戦士たち 投下順で読む Back 誰が猫の首に鈴を付けるのか? Next 星屑の戦士たち 151 かくして亡者の意思は継がれず 島村卯月 167 Over the Justice 148 ティータイムと本性 キング・ブラッドレイ 174 絶望を斬る 146 天秤 御坂美琴
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アイドルマスター シンデレラガールズ ビューイングレボリューション 機種:PSVR 作曲者:多数 開発元:Cygames 発売元:バンダイナムコエンターテインメント 発売年:2016年 概要 アイドルマスターシリーズのPlayStation VR専用ソフト。通称は『デレマスVR』。 PlayStation VRによってまるで本当にライブ会場にいるような臨場感を味わえる。 初期収録楽曲は3曲と少なめだが、後にDLCによって8曲追加された。 ライブ曲 曲名 作詞 作曲 編曲 登場アイドル 補足 順位 Yes! Party Time!! 俊龍 俊龍 Sizuk 島村卯月、渋谷凛、本田未央赤城みりあ、安部奈々 本作のテーマソング 第11回532位 お願い!シンデレラ marhy 内田哲也 内田哲也 島村卯月、渋谷凛、本田未央神崎蘭子、小日向美穂、城ヶ崎美嘉城ヶ崎莉嘉、多田李衣菜、三村かな子 『アイドルマスター シンデレラガールズ』のテーマソング Star!! 森由里子 田中秀和 田中秀和 赤城みりあ、アナスタシア、緒方智絵里新田美波、前川みく アニメ『アイドルマスター シンデレラガールズ』のOPテーマ DLC追加曲 アタシポンコツアンドロイド ササキトモコ ササキトモコ ササキトモコ 小日向美穂、双葉杏、前川みく Snow Wings 俊龍 俊龍 SizuK 島村卯月、渋谷凛、本田未央大槻唯、上条春菜 GOIN’!!! 森由里子 宮崎まゆ 宮崎誠 川島瑞樹、小早川紗枝、高垣楓高森藍子、十時愛梨 Orange Sapphire Funta Funta Funta 城ヶ崎莉嘉、諸星きらり、赤城みりあ Tulip 森由里子 石濱翔 石濱翔 速水奏、塩見周子、一ノ瀬志希宮本フレデリカ、城ヶ崎美嘉 Trancing Pulse AJURIKA 上松範康 藤永龍太郎 渋谷凛、神谷奈緒、北条加蓮 ØωØver!! 高森奈津美青木瑠璃子 小野貴光 玉木千尋 前川みく、多田李衣菜 M@GIC☆ 森由里子 田中秀和 田中秀和 島村卯月、渋谷凛、本田未央諸星きらり、双葉杏 ゲーム内BGM(仮曲名) 曲名 作・編曲者 補足 順位 タイトル タイトル画面「Yes! Party Time!!」のアレンジ サウンドトラック THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS VIEWING REVOLUTION Yes! Party Time!! 「Yes! Party Time!!」「GOIN’!!」「アタシポンコツアンドロイド」が収録. PS VR「アイドルマスター シンデレラガールズ ビューイングレボリューション」紹介PV
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◆BEQBTq4Ltk氏 氏が手がけた作品(186話まで) 話数 タイトル 登場人物 001 正義の名は此処に 島村卯月、セリュー・ユビキタス、南ことり 011 炎の魔術師の不幸 エスデス、モハメド・アヴドゥル 020 悲しみを斬る 御坂美琴、アカメ 026 あたしは殺しだってやってやる タツミ、美樹さやか 029 人外の定義 鹿目まどか、空条承太郎、後藤 039 時計仕掛の女 エスデス、暁美ほむら 055 エンブリヲの後の静けさ アンジュ、エドワード・エルリック 058 人形は真実を語らない ウェイブ、高坂穂乃果、イギー、ゾルフ・J・キンブリー 060 その一歩が遠くて キング・ブラッドレイ、御坂美琴 069 消せない罪 イギー、ウェイブ、高坂穂乃果、小泉花陽、ロイ・マスタング、白井黒子、ゾルフ・J・キンブリー、銀、天城雪子、エンヴィー、後藤、ペット・ショップ 078 赤から黄へは戻れない 佐倉杏子 079 黄は止まり青は進む タツミ、美樹さやか 087 溢れ出る気持ちは誰のもの? 島村卯月 090 足立透の憂鬱 ヒースクリフ(茅場晶彦)、足立透、モハメド・アヴドゥル、空条承太郎、鹿目まどか、エスデス 100 正義執行 セリュー・ユビキタス、島村卯月、由比ヶ浜結衣、小泉花陽、ウェイブ、キング・ブラッドレイ、狡噛慎也、ロイ・マスタング 106 お前がまどかを殺したんだな 鹿目まどか、空条承太郎、暁美ほむら、足立透 109 雷光が照らすその先へ DIO、佐倉杏子 117 扉の向こうへ ロイ・マスタング、キング・ブラッドレイ 122 ここがいわゆる正念場 ウェイブ、小泉花陽、アカメ、雪ノ下雪乃、本田未央、狡噛慎也、ロイ・マスタング、セリム・ブラッドレイ、キング・ブラッドレイ、泉新一 125 第二回放送 広川剛志、フラスコの中の小人 127 ならば『世界』を動かす ヒースクリフ(芽場晶彦)、エスデス、エドワード・エルリック、DIO、佐倉杏子 131 奈落の一方通行 エンヴィー、ゾルフ・J・キンブリー 136 正義の味方 空条承太郎、セリュー・ユビキタス、島村卯月、ロイ・マスタング、本田未央、ゾルフ・J・キンブリー 147 とんとん拍子 エスデス、セリム・ブラッドレイ、狡噛慎也、タスク 152 どうせ最初から結末は決まってたんだ タツミ、美樹さやか、鳴上悠、魏志軍 156 ずっといっしょだよ 島村卯月、キング・ブラッドレイ、御坂美琴 160 その血の運命Bloody Streamその血の運命(後編) DIO、ジョセフ・ジョースター、佐倉杏子 170 もう一度名前を呼んで セリム・ブラッドレイ、佐倉杏子、エドワード・エルリック、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、DIO、ウェイブ 173 電子の海 高坂穂乃果、初春飾利、エンブリヲ、エンヴィー 175 激情の赤い焔StarLight Stageホログラム ロイ・マスタング、エスデス、本田未央、島村卯月 178 掴みかけた糸口 エドワード・エルリック、佐倉杏子、ウェイブ、田村玲子 182 魂の拠り所(前編)魂の拠り所(中編)魂の拠り所(後編) タツミ、鳴上悠、銀、美樹さやか、高坂穂乃果、初春飾利、エンブリヲ、エンヴィー、白井黒子、小泉花陽、ヒルダ、エドワード・エルリック、御坂美琴、エスデス 185 踏切坂 後藤 登場させたキャラ 7回 エスデス 6回 島村卯月、ウェイブ、ロイ・マスタング 5回 佐倉杏子 4回 空条承太郎、ゾルフ・J・キンブリー、エドワード・エルリック、タツミ、高坂穂乃果、エンヴィー、小泉花陽 3回 鹿目まどか、御坂美琴、セリュー・ユビキタス、キング・ブラッドレイ、DIO、狡噛慎也、美樹さやか、後藤 2回 イギー、モハメド・アヴドゥル、暁美ほむら、足立透、アカメ、ヒースクリフ(茅場晶彦)、セリム・ブラッドレイ、鳴神悠、銀、初春飾利、エンブリヲ、白井黒子、御坂美琴 1回 南ことり、アンジュ、天城雪子、ペット・ショップ、由比ヶ浜結衣、雪ノ下雪乃、泉新一、広川剛志、フラスコの中の小人、タスク、魏志軍、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、本田未央、田村玲子、ヒルダ 氏に寄せられた感想 アカメキャラへの愛が素晴らしい、それだけでなく他作品のキャラにも見せ場を用意して筆も早い。凄い -- 名無しさん (2015-06-12 21 11 44) 記念すべき第一話を執筆し正義の狂信者であるセリューの鮮烈なデビューを飾った書き手。作品では容赦なく対主催を追い込んでおり、『消せない罪』はその後に大きな影響を与えた、現在もロワを取り巻く重要な因縁となっている。アカメキャラを得意としているが、作品の枠に留まらず危険人物を活躍させロワの加速に大きく貢献している。『ならば『世界』を動かす』ではイマイチ影の薄かったエスデスをあのDIO相手に大暴れさせ一気に彼女の株を上げた。 -- 名無しさん (2016-01-19 23 13 14) マスタング大佐の最期良かったよ -- 名無しさん (2016-03-17 20 52 09) 負けないで頑張って -- 名無しさん (2016-04-08 15 28 51) 名前 コメント
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今井加奈 今井加奈+ 今井加奈 島村卯月 ☆1 キュート N 攻撃 防御 初期ステ 600 600 初期密度 100 100 MAXステ 1575 1575 MAX密度 262 262 最大LV 20 コスト 6 親愛上限 20 特技 なし 今井加奈+ 島村卯月+ ☆2 キュート N+ 攻撃 防御 初期ステ 720 720 初期密度 120 120 MAXステ 2385 2385 MAX密度 397 397 最大LV 30 コスト 6 親愛上限 100 特技 なし
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◆U93zqK5Y1U № タイトル 作者 登場人物 047 アイドルの王女様 ◆U93zqK5Y1U 小関麗奈、古賀小春 083 S(cream)ING! ◆U93zqK5Y1U 島村卯月 登場させた人物 古賀小春、島村卯月 小関麗奈 ★(2回)、★★(3回)、★★★(4回)、★★★★(5回) コメント キュートな(アイドルに定評のある)書き手。単に可愛らしく書くだけには終わらせず、アイドルにとって大切なものとは何かを問いかけている印象がある -- 名無しさん (2013-02-12 00 38 35) 名前 コメント ▲上へ戻る
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彼女たちが陥ったキャッチ=トウェンティートゥー ◆John.ZZqWo 【軍規 22項】 精神に異常をきたし狂気に陥った者は自らが請願すれば除隊を許可される。ただし、自らの異常を認識できる者はこれをまだ狂気に陥っているとは認めない。 @ ゆるやかな風が島村卯月の長い髪をなびかせる。 彼女は今、島の東端を走る道路の上に立ち、下りてきたばかりの山を見上げていた。 頂点へと昇った太陽に照らされる山は青々とした緑も鮮やかで、透き通る空や白い雲とあわせて見ればまるで絵画のようでもある。 その光景にはどこも不穏なところはない。――先程聞こえた銃声を除けば。 「(………………どうしよう)」 銃声は一度聞こえたきりだ。爆竹のように連続した破裂音が鳴り響き、その後はなにも音は聞こえてこない。 本当に銃声だったのだろうか……? 島村卯月はそんな風にも考えてしまう。本当は銃声以外の可能性など思いつかないのに。 山には戻りたくない。そんな気持ちがどこかにあった。 今下りてきたばかりなのだ。時間をかけずに上れる小さな山だとはいえ、また上ってそれから下りてくることを考えると億劫にもなる。 だがそれよりも、時間や疲労なんてものは些細な問題で、本当は……戻りたくない本当の理由は怖いからだ。 あの恐怖。人が死に、死の切っ先を向けられる恐怖。水本ゆかりは死んだけれども、だからといって癒えるでも消え去るものでもない。 「(……戻らなきゃ)」 しかしそれでも島村卯月は山に戻ることを選択した。 そこに渋谷凛が戻ってきているかもしれない。お婆ちゃんからは迷子になったらはぐれた場所に戻るんだよとよく聞かされてもいた。 だから、それを確かめに戻る。なによりも、もう後悔はしたくなかった。 例え、山の中にいるのが彼女でないとしても、これを無視して次の放送でもし彼女の名前を聞くことになれば……。 「(凛ちゃん……!)」 それこそ今度こそ立ち直れなくなるだろう。その恐怖を思えば、今一度自らを危険に、銃口の先にさらすこともいといはしない。 もしかすれば次は本田未央の隣に彼女の死体を見つけ、自分も殺されてしまうかもしれないとしても。 「(でも、それは……“いっしょ”だよね……)」 島村卯月は下りてきたばかりの獣道にまた踏み込み、確かな足取りと爛と輝く瞳でその先へと歩き出した。 @ 気分は最悪だった。 心も、身体も、悲鳴をあげて、目に映るなにもかもが理解しがたく、耳に届く音は自分を責めたてるようで、なにもかもが辛い。 それも当然のことだ。王子様は死んでしまい、灰かぶりは決して終わりのない絵本のページをずっとめくり続けなければいけなくなった。 いっそ悲劇に酔いしれ死ぬことができればどんなに楽だろうか。けれどもそれだけが残された魔法は、ただひたすらに終わることだけを否定する。 「……はぁ、……はぁ、……っ」 十時愛梨は荒い息を吐きながら山を下りる。いや、本人にはもう山を下りているのか同じところを回っているのかすら定かではない。 悪夢の中に放り込まれ、ろくな休みもなく歩き続けていた彼女の身体はもう限界を訴えていた。 けれど、止まってしまえばそれは彼の言葉を裏切るような気もして、彼女は、新しく魔法をかけなおした彼女はただひたすらに歩こうとする。 「……生きろ……生きろ……生きろ……生きろ……」 ぬかるんだ道に足をとられ、張り出した根に躓き、石や先の尖った葉でいくつも傷を負い、それでも彼女はのろのろと前へと進もうとする。 その片手に機関銃を強く握りしめ。殺意――というよりも破滅願望をその手にこめて、彼女は進む。 靴の裏が土を擦る音で、進まない時計の針を刻みながら。 @ そして彼女と彼女は出会う。ただの少女だからこそ、翻弄され続ける二人の少女が。 @ 見覚えのある景色にそろそろ山頂かなと情報端末を確認し、そして顔を上げたところで島村卯月は目の前に十時愛梨がいることに気づいた。 驚いた――のだろう。10メートルもない先にいる彼女はまるで幽霊でも見たというような目をしている。 十時愛梨。シンデレラガール。事務所の誰もが知っている今をときめくナンバーワンアイドルで、そしてもうプロデューサーを失った女の子。 「……………………ぁ」 大丈夫?と、声をかけようとしてできない。心がちくりと痛む。 しかたがないので島村卯月は両手を広げて敵意がないことを示した。できるだけ自然な“笑み”を浮かべることを意識して。 きっと彼女はなにかから逃げてきたのだからと思ったからだ。 それくらいに十時愛梨の表情は恐怖に強張り、瞳は揺れていたから。そんな女の子をもう二度と見殺しにすることはできない。絶対に。 「こないで……!」 足を踏み出そうとして声をぶつけられる。十時愛梨は握った機関銃をこちらへと向けていた。 しかし、島村卯月は一瞬だけひるむも、そのまま足を踏み出す。 怖い。けれどももっと怖がっているのは彼女なのだと、銃口の先が震えるのを見れば理解できたから。 手を広げたまま、脅かさないようゆっくりと、もう一歩踏み出す。そしてもう一歩。彼女の顔を見つめながらもう一歩。更にもう―― 「ど、どうして笑ってるの……?」 問われ、足が止まる。どうして笑ってるんだろう? それはもう何も失わないため。もう命を失ってしまった彼女からもらった、なけなしの前向きさだから。 「卯月、ちゃんも……大切なものを失ったんでしょ……? だって、さっき未央ちゃんの……、なのに……どうして……」 その彼女の名前が出てきて、刺すような痛みが胸に走る。 身体中が痺れるみたいに、顔がくしゃくしゃになってしまいそうな悲しみが――けれど、島村卯月は微笑んだ。それを命綱とするように。 これを手放したら自分の中に残ってる彼女の思い出や元気も消えてしまいそうだとそう思ったから。 「(私……がんばるからね!)」 もう一歩踏み出す。 十時愛梨との距離はもう最初の半分もなくて、互いに手を伸ばせば届きそうなくらいで、だから手を伸ばしながらもう一歩踏み出した時、 まるでカチリとスイッチが入ったように全然震えていない銃口がこちらを向いて、それから驚く間もなく―――― @ 自分のものとは違う足音に気づき、顔をあげるとそこにいたのは島村卯月だった。 島村卯月。ニュージェネレーションのひとり。がんばり屋さんでよく動き、かと思えばすぐにへこたれもする。そういうのが傍から見てもよくわかる女の子。 そしてすでにもう仲間を失った子。十時愛梨がその笑顔を破壊してしまった本田未央の仲間だった子。 「……………………ぁ」 殺さないといけないと思った。殺さないと、彼女はこの先で仲間が壊されたことを知ってしまう。だから殺さないといけない。 もし知られれば、彼女はひどく悲しむだろう。そしてこちらを恨むだろうか? そうではない。そんなことではなくて――と、十時愛梨の思考は混乱する。 意識と、理性と、心とがかみ合わない。殺そう。彼女を殺すの? そうするしかない。ごめんなさい。そんなの関係ない。私を見ないで。 「こないで……!」 両手を広げ、微笑みながら足を踏み出した島村卯月を見て反射的に銃を持った腕が上がる。 一瞬、木村夏樹を庇った“彼女”の姿が重なった。 身体が震えて、銃口が逃げるように踊る。 「ど、どうして笑ってるの……?」 島村卯月の足がぴたりと止まる。彼女をその場に縫いつけるようにもう一度、言葉をかけた。 「卯月、ちゃんも……大切なものを失ったんでしょ……? だって、さっき未央ちゃんの……、なのに……どうして……」 死んだ本田未央も、彼女を失ったはずの島村卯月もどうして笑っているのだろう? どうして笑っていられるのだろう? だって、こんなにも失うことは辛いのに。 島村卯月は、なのにまだ笑顔で。笑顔だけで近づいてくる。それがなになのか、全く理解できなかった。 「(私は……私は……私は……私は……私は……)」 本田未央の笑顔を破壊した時と同じ感情が頭の中で膨れ上がる。それは他の感情を全て頭の中から押し出して。 あれだけあった身体の震えがその瞬間だけはぴたりと止まって。 引き金を引いた瞬間――全てがブラックアウトした。 @ 「…………愛梨ちゃん。…………愛梨ちゃん?」 「あ、れ……?」 目を覚ますと、いや眠っていたのだろうか? ともかく、気づくと事務所の談話スペースにいて、テーブルを挟んだ向こう側で友達の三村かな子が心配そうな顔をしていた。 「大丈夫?」 「あ、ごめん。ちょっと疲れてたかな」 最近忙しいもんねと三村かな子は苦笑する。 そう、確かに最近はとても忙しい。そろそろ私も『アイドル』かな?と思いきやなんだか急に仕事が入り出して、毎日毎日やることが尽きない。 けれども学業もおろそかにはしたくはなく、仕事から帰ってから勉強をすると結局、そのしわ寄せは睡眠時間によってしまう。 「ごめんね。私のほうから誘ったのに」 「いいよ。それよりもちゃんと目が覚めているうちにケーキを食べよう」 言いながら三村かな子はかわいい柄のトートバックから白い箱を取り出す。開けば、そこに入っていたのはシフォンケーキだった。 たっぷりの生クリームとアンバランスなほどの大きな苺がのっているのが実に彼女のものらしい。 「やっぱり、かな子ちゃんのほうが作るの上手だなぁ」 「愛梨ちゃんは今日は何を作ってきたの?」 私はと、十時愛梨はクリーム色の箱を取り出してテーブルの上で開いた。途端に広がる甘い香りに三村かな子の表情がゆるむ。 「わぁ、アップルパイだ。私、愛梨ちゃんの作るアップルパイが一番好き」 「ワンパターンかなって思っちゃうんだけど、最近新しいレシピを仕入れる時間がなかったから……」 こうやって作ったケーキを持ち寄って食べるのはこの事務所の中では恒例で、三村かな子を中心に週に1回か2回は行われている。 お菓子作りが趣味だと自称する十時愛梨もその常連だ。これほど忙しくなる前はこれを目当てに事務所に通っていたと言っても過言ではない。 さて、では互いに取り分けて口に運ぼうとした時、十時愛梨はテーブルの上にお茶がないのに気づいた。 それと同じタイミングで談話スペースの前を人が通りかかる。水本ゆかりと、傍目には付き添いの父親にも見える彼女のプロデューサーだった。 「あ、おつかれさま。ゆかりちゃんもよかったらケーキどうかな? 私たちで作ったんだけど」 「ケーキですか? えっと……」 三村かな子がお茶会に誘うと水本ゆかりは少しだけ戸惑った表情をし、それから彼女のプロデューサーを振り返った。 そういう姿を見ると、やっぱり彼女たちはどこかの箱入り娘とそのお父さんみたいだなと十時愛梨は思う。 彼女のプロデューサーは優しい表情で頷く。そして社長に報告があると言うと、彼女をここに置いて事務所の奥へと歩いて行った。 その後姿を見えなくなるまで追うと、ようやく彼女はこちらの方を振り向く。 「では、お相伴にあずかりますね」 お嬢様然とした彼女の笑顔に少しドキリとする。切れ長でいて優しげな目と、柔らかく癖のない髪の毛。どちらも自分にはないものだ。 「あ、お茶が出てないから私淹れてくるね」 「それでしたら私が――」 十時愛梨が腰を浮かせると、水本ゆかりがそれを制す。 「先日、お仕事先でもらったものが給湯室にあるんです。ですから、それを淹れてきますね」 鞄だけをソファに下ろすと彼女はそう言って踵を返した。 そして、十時愛梨と三村かな子が目の前のケーキに手をつけずに我慢すること数分。今度はお盆の上にポットとカップを乗せて戻ってくる。 彼女が上品な所作でそれぞれの前に出したカップには少し色の薄い、どちらかといえば赤よりも黄色に近い色の紅茶が注がれていた。 「なんでも、中国の紅茶らしいです。名前は失念してしまいましたが……」 「すごい香り。なんだかお花みたい」 「じゃあ、ケーキをいただこうか」 そうしてお茶会が始まる。ケーキはどちらも美味で、紅茶には不思議な味わいがあった。 勿論、おいしいものを食べれば会話も弾む。まずは互いにケーキやお茶の味を褒めあい。それがすむと、日常や仕事の話へと話題は移っていく。 「私、ゆかりちゃんとはあまり話したことないけど、ずっと憧れてたんだ」 「そうなんですか……?」 カップを両手で持ちながら三村かな子は恥ずかしげに微笑む。意外な言葉だったのだろうか、水本ゆかりのほうはきょとんとした表情をしていた。 「ゆかりちゃんはどこにいても存在感があるっていうか、きちんとまっすぐ立っててかっこいいなぁって……。 私はこんなに普通というか、よく『アイドル』っぽくないなぁって自分でも思っちゃうから」 「それは……私もよく思いますよ。それに三村さんの柔らかな雰囲気も、私からすればちょっと羨ましいです。 私は壁があるというのか、あまりみんなからは気安いとは思われていないみたいで……」 「なんだか二人ともないとこねだりって感じなのかな。 でも、ほんわかしたゆかりちゃんは想像できても、かっこいいかな子ちゃんってあんまり想像できないなぁ」 十時愛梨がいたずら気に笑うと三村かな子は少しだけ頬を膨らませ、それを見て水本ゆかりは楽しそうに笑う。 「でも、不思議ですね」 「不思議?」 水本ゆかりの言葉に、今度は十時愛梨がきょとんとする。 「家に帰ってTVの中で見る人とこうお話しているというのが……、なんというか、これが『アイドル』になったってことなんでしょうか?」 「愛梨ちゃん、最近ほんとによく見るようになったよねぇ。番組だけじゃなくCMも入ってるし」 「CMはまだローカルなのだけどね。でも、私も不思議かな。私がTVの中にいたり、ラジオで喋っていたり。 ああ、これが『アイドル』になったってことなのかなって思うけど、でも家でそういう自分を見てるとこれってすごいドッキリなんじゃないかなとも思っちゃう」 十時愛梨の言葉に水本ゆかりは神妙に頷く。 「私も、そういう時があります。お仕事に行って、帰ってきてみても、どうにもまだ自分は『アイドル』になったんだという実感は薄くて」 「わ、私はまだまだお仕事が少ないからそういうのもまだまだかな……。あ、そうだ。今度グラビアを撮ることになったんだよ」 「それって大丈夫なの!?」 思わず口をついて出た言葉に三村かな子の頬がさっきの倍に膨らむ。十時愛梨は苦笑すると、目の前のパイを彼女にもう一切れ進呈した。 そして、そんな風に楽しい時間は過ぎていき、紅茶が冷めた頃になって、事務員の千川ちひろが談話スペースへと入ってきた。 「愛梨ちゃん、プロデューサーさんが下で待ってますよ」 「あっ、もうそんな時間?」 スケジュールは分刻み……というほどはまだ忙しくないが、時間単位というほどには忙しい。 十時愛梨は荷物をまとめて、忘れ物がないことを確認するとソファを立った。 「じゃあ、私は行ってくるんで後は二人でゆっくりしててね。そうだ、ちひろさんもよかったらケーキ食べてくださいね。今日のもおいしいですから」 そう言い残して足早に事務所を出る。 途中、3人いてもあの量のケーキだともてあますかなと思ったが、ちょうど事務所の出入口で仕事から帰ってきた子らとすれ違ったのでその杞憂は消えた。 「智絵里ちゃん、響子ちゃん、おつかれさま! 今日はケーキあるからね」 「あっ、おつかれさまです」 「愛梨ちゃんおつかれっ! いつもありがとうねっ!」 そのままエレベータに乗り込み1Fのボタンを押す。扉が閉まると、奥の鏡へと向いて1Fにつくまでに髪の毛や服がおかしくないかチェックする。 「クリームとかどこにもついてないよね……?」 ティンと音がしてエレベータの扉が開くと、また早歩き。 仕事に遅れるといけないから? それもあるし、そうじゃない理由もあって、そうじゃない理由のほうが彼女の中では大きい。 「プロディーサーさんっ! おまたせしました!」 事務所の入ったビルの前、会社のロゴが入ったバンの運転席に彼の姿を見つけると十時愛梨はいつものように助手席へと飛び込んだ。 プロデューサーにせいいっぱいの明るい笑顔を見せて、慣れた手つきでシートベルトを締める。 互いに慣れたもので、シートベルトの閉まるカチリという音と同時に車は走り始めた。 ・ ・ ・ プロデューサーの運転する車が道路を走る。そういう時間帯なのか道はすいていたが、しかしよく信号に引っかかってしまい目的地にはなかなかつかない。 そして、続けて赤信号に引っかかった時、気を紛らわせようとしたのかプロデューサーが口を開いた。 「みんなとは仲良くしてるか?」 「はいっ、さっきも事務所でかな子ちゃんとケーキを。今日はゆかりちゃんもいっしょだったんですよ」 そうか。と答えながらプロデューサーは車を発進させる。次の信号がもう先に見えているからだろうか、速度はいつもより少しだけ速い。 「最近、元気がないんじゃなかなって思っててさ」 「それは……、そんなことないですよっ」 元気がない……なんてことはない。けれども、彼から元気がないように見えるのだったら、それについては心当たりのある十時愛梨だった。 気づき始めた想い。 でも、それが確かなものなのかはまだ不明で、そんなうちに新しいライバル(?)も登場して、最近は彼の前では歯切れが悪いところもある。 「別に無理しなくていいからな。……って、こんなに仕事を入れてくる俺が言えたことじゃないんだが」 「ふふっ、仕事も楽しいですよ」 軽く笑うプロデューサーにつられて十時愛梨も笑う。そして仕事が楽しいというのも本当だった。 レッスンの成果がライブステージや、テレビ、ファンの視線の中という枠に収められて、それがひとつのシーンになる瞬間にはえも言えぬ快感がある。 そして仕事と仕事の合間のこんな時間。彼といっしょにいられる時間はそれと比べても変えがたい幸福があった。 「愛梨は、自由でいいからな」 前を見たまま、プロデューサーは言い聞かせるように言う。 「『アイドル』である前に、『十時愛梨』という女の子だっていうのが大事なんだ。 俺は、愛梨を既製品の『アイドル』という型にはめたくはない。……だから、つまり、そう。いい意味で『アイドル』を意識しなくていいんだよ」 「それで……いいんですか?」 「ああ。俺は『十時愛梨』って女の子の魅力を見込んでプロデュースしてるんだからな。それで――」 プロデューサーがなにかを切り出そうとしたところでまた車が止まる。つくづく今日は赤信号が多い。 「シンデレラガールを狙うぞ、愛梨」 「ええっ!?」 思わず大きな声が出る。『シンデレラガール』――それは、事務所を上げてナンバーワンアイドルを決める一大イベントだ。 もしそのトップに輝くことがあれば、それは『アイドル』の中の『アイドル』であり、そこから続くサクセスストーリーはまさに『シンデレラ』となるだろう。 けれども、十時愛梨はまさか自分がその頂を狙うだとかは全く想像すらしていなかった。 「驚いたか?」 「それはそうですよっ! だって、私なんてまだそんな……それに事務所には蘭子ちゃんとか仁奈ちゃんとか、もっと人気のある子がいるし。 かな子ちゃんやゆかりちゃんだって魅力的だし、楓さんとか…………だから、私なんて、普通の女の子ですよ」 確かにメディアへの露出は増えた。知名度という点では先に挙げた神崎蘭子や市原仁奈なんかと同じくらいにはあるかもしれない。 けれど、十時愛梨はやはり自分がその横に並び立つのか、彼女らほど『アイドル』らしいのかというと自信は……これっぽちもなかった。 プロデューサーの言うとおりに、ただの『十時愛梨』という女の子であるならばなおさらに。 「いや、いける。俺が愛梨を『シンデレラガール』にしてみせる」 告白めいた言葉に愛梨の頬が赤くなる。しかし、けれど疑問は消えなかった。どうしてそこまで彼は自信を持って言えるのか。 その理由は、彼がプロデューサーとして野心家だからなのか、それとも『十時愛梨』という女の子をそれほどまでに評価しているからなのか、 あるいは――と、疑問は渦巻く。そして、身体の中で渦巻く疑問がひとつだけ口からこぼれ出た。 「――『生きろ』ってどういう意味ですか?」 ぴたりと車が止まる。また赤信号だった。 ・ ・ ・ その言葉に空気も凍りついてしまったようだった。プロデューサーはずっと前を見ているだけで、十時愛梨はどんどんと不安になっていく。 その不安が、後悔が彼女に悲鳴をあげさせようとした時、ようやくにプロデューサーは口を開いた。 「……それは、もうわかっているはずだ」 それだけを言うと、彼はハンドルから手を放し十時愛梨を置いて車から下りてしまう。 「待ってくださいっ!」 追おうとして、シートベルトに阻まれる。焦った手つきで不器用に外して下りると、車の外に彼女の探すプロデューサーの姿はもうなかった。 それどこかしんと静まり返る街中の交差点には他の誰も見当たらない。人の気配どころか、どんな音すらも聞こえてこない。 「…………っ!?」 振り返るともう乗ってきたはずの車でさえそこにはなかった。 そこにあるのは十字路と、その真ん中に十時愛梨という女の子がひとりだけ。 「どこですかっ!?」 十字路の先を見る。ひとつの道の先には華やかなステージがあった。そのステージの上で十時愛梨は大勢のファンの前で歌を歌っていた。 別の道の先には自宅の机で受験勉強をしている十時愛梨の姿があった。机の上には彼とアイドル姿の自分の写真が名残のように置かれていた。 また別の道の先には誰か見知らぬ男性と手を組んで歩いている十時愛梨の姿がった。その姿はとても楽しそうで恋をしているのだなとわかった。 それだけでなく、道は進んだ先でいくつにも分岐し、その分岐の数だけ違う十時愛梨の姿があった。 道の先にいる十時愛梨の姿は、どれもが幸せそうだった。 わかっているはずだ――と、再び彼の声がリフレインする。そうなのかもしれない。しかし、けれども、十時愛梨は、十時愛梨というただの女の子は。 「いやなんですっ! 私はずっとここにいたい。ここから離れたくない! あなたを置いてはいきたくない……私ひとりでは“いきたくない”…………!」 しがみつくように地面へと蹲り、十時愛梨はただただ彼の名前を呼び続ける。そして名前を呼ぶその度に一粒ずつ涙を零した。 @ 目を開くと、最初に映ったのはこちらを心配そうに覗きこむ島村卯月の顔だった。 「…………っ!?」 驚き、反射的に飛び上がって距離を取る。 島村卯月? 島村卯月、そう、確かにさっきまで……、山の中で出会って、彼女が笑うから殺してしまおうと、いや、確かに銃の引き金を引いたはずだった。 なのに、彼女は生きている。それどころか自分はさっきまで寝ていて、それも彼女の膝の上で……? いや、そもそもとしてここは山の中ですらなかった。 空は赤く、世界はオレンジ色の光に包まれている。いつの間にこんなに時間が経ったんだろう? 頭は、目覚めたばかりの頭は混乱するばかりだ。 そんな十時愛梨を島村卯月は芝生に座ったまま、まるで懐かない犬を相手にするかのように見つめ、苦笑を浮かべている。 一体、あれから何があったのだろう? いやそれどころか、どこからが本当でどこまで夢、だったのか……? 夢といえばなにか大事な夢を見たような気もする。 しかしそれも思い出せない。頭は今までにないほどにクリアで、なのに思考がこんがらがって意味のあることが考えられない。 「えっと、私…………」 周りを見渡す。場所は、もう記憶より大分時間が経っているようだが、あの山頂にまた戻ってきてる。 いつの間に? どうやって? まるで今見ている光景も夢のようだ。 『大丈夫?』 島村卯月が取り出して見せた紙にはまるっこい字でそう書かれていた。そしてもう一枚紙を取り出すと、そこには今度は『もう怖くないよ』と書かれている。 一体どういう意味だろう? 十時愛梨が混乱していると、島村卯月はペンを取り出して紙になにかを書き足した。 『大変だったんだね』『でも、もう大丈夫だよ』『私がいっしょにいてあげるからね』 ますます意味がわかなかった。本当にいったい、意識を失っている間になにがあったのだろう。確かに、彼女を殺そうとしたはずなのに。 それとも、あれは夢の一部だったのだろうか? どこからどこまでが夢でなのだろうか。どうして彼女は笑っていられるのか? 『私もあいりちゃんと同じだから』 島村卯月は少し悲しげな瞳をわずかにそらす。その先を追えば、芝生の上に本田未央の死体が横たわっていた。 もしかすれば彼女の顔を破壊したのは夢だったのかもしれない。そんな“期待”をするも、しかし彼女の顔は破壊されていて、それだけは現実だとわかる。 もう一度、島村卯月の顔を見る。その顔はやはり笑っていたけれど、目元は真っ赤に腫れていた。 「…………卯月ちゃん、は」 彼女は頷く。ただそれだけでわかってしまう。紙に言葉を書いて見せられなくとも、彼女がすでに十時愛梨を許してしまっているということを。 それはつまり、十時愛梨がどんな罪を犯したのかも彼女は知ってしまっていることを意味している。 「どうして……?」 殺せばいいのに。殺してくれればいいのに。許せることじゃないのに。どうしてそんなことができるの? 十時愛梨は心の中で問う。 すると、島村卯月は後ろに手を回し機関銃を取り出した。十時愛梨が使っていたものだ。そして本田未央の笑顔を消し去った銃だ。 やっぱり殺すのだろうか? しかしそうではなく、また苦笑すると島村卯月は銃を地面に置いた。そしてまた紙にペンを走らせる。 『弾が入ってなかったよ』 ああ、と十時愛梨の口から声が漏れる。その声は安堵か、嘆きか、諦めか、その意味は本人にもわからなかった。 それから、島村卯月はこれまでのことをペンとメモを使って十時愛梨に説明した。 最初は、十時愛梨は銃を向けるとそのまま倒れて気絶してしまったこと。 それから倒れた彼女を引きずって山頂に戻ると、そこで本田未央の顔が破壊されていたのを発見したこと。 島村卯月はすぐにそれをしたのが十時愛梨だとわかり、きっと“十時愛梨はすごく寂しくて悲しいからこんなことをした”んだと思った。 でも、本田未央が“いなくなってしまった”ことはものすごく悲しくて、十時愛梨が目を覚ます直前までは泣いてらしい。 十時愛梨が聞いても、恨みを晴らそうだとか殺してしまおうなんてことは思いもしなかったという。 更に彼女は、元々3人がいっしょにいたことと今は離れてしまっていること、その原因は自分にあることも説明した。 そして、その罰として自分はもう声を失っていると。 考えなく声をあげてその結果、本田未央は殺されてしまった。だから、声を失ってしまったのはその罰に違いにないと。 十時愛梨はそれは私も同じだと思った。考えもなく声をあげ、そしてその結果、一番大切な人を失ってしまった。 十時愛梨はプロデューサーを失い、島村卯月は仲間と声を失った。 比べられはしないけれど、もしかすれば島村卯月のほうが失ったものは大きいかもしれない。なのに、どうして彼女は笑えるのだろうか? 「卯月は、どうして笑っていられるの? どうして、そんなに優しいの……?」 『私にはまだ凛ちゃんがいるから』『元気は未央ちゃんにもらった』『ニュージェネレーションもあきらめていないよ』 諦めないとは、どういうことだろう。十時愛梨はそれを問う。 『凛ちゃんと未央ちゃんとでまたニュージェネレーションをする』 「どうやって? 未央ちゃんはもう……」 十時愛梨には彼女が言ってることがわからなかった。しかし、彼女は笑顔で、ニュージェネレーションを思う時は本当に楽しそうにする。 『私にもどうすればいいかわからない』『けど、あきらめない』『また3人でいっしょになる』 そう。とだけ十時愛梨は声を出す。島村卯月は今も笑っている。けれどその笑みに黒い気持ちは沸いてこなかった。 なにか自分の中で張り詰めていたものが霧散したような気もするが、それよりもただ、本田未央の笑顔と島村卯月の笑顔は別物のように感じる。 そして、高森藍子の前に立っていた自分もこんな顔をしていたのかもしれないと思い至った。 「(やっぱり同じなんだ。……私も、卯月ちゃんも大切なものを失って、でも……)」 似ているようでいて、それは紙一重の差で全く別物のような気もする。しかし、十時愛梨には自分と彼女のどこにどんな差があるのかまではわからない。 『お腹減ってる?』 メモを差し出すと、島村卯月は返事も待たずにバックを漁り食料を芝生の上に並べ始める。 『食べたらまた凛ちゃんを探しにいくから、あいりちゃんもいっしょにいこうね』 彼女のバックの中から出てきたのはいくつものパステルカラーの箱で、開けてみるとそれぞれに違う味のパウンドケーキが入っていた。 「いっしょにいて、いいの……?」 言外に殺すかもしれないのに、と滲ませるも、しかし島村卯月はそれをわかっているだろうにはっきりと頷いてしまう。 『私はもう誰ともはなれないって決めたから』 きっと、なにかまだ話してないことのうちにその理由があるのかもしれない。そしてそれも彼女の罪の一部なのだろうか。 「わかった……、ありがとう」 頷き、十時愛梨はパウンドケーキのひとつを手に取る。かじると、口の中に林檎の味が広がった。 涙が一粒、頬を伝う。けれど、その意味は考えてみてもわからなかった。 【E-6・山頂/一日目 夕方】 【島村卯月】 【装備:なし】 【所持品:基本支給品一式、包丁、チョコバー(半分の半分)】 【状態:失声症、後悔と自己嫌悪に加え体力/精神的な疲労による朦朧】 【思考・行動】 基本方針:『ニュージェネレーション』だけは諦めない。 0:まずはお腹をいっぱいにするよ。 1:それから愛梨ちゃんといっしょに凛ちゃんを探して、また戻ってくる。 2:そうしたら、どうしようかな? 3:もう誰も見捨てない。逃げたりしない。 4:歌う資格なんてない……はずなのに、歌えなくなったのが辛い。 ※上着を脱ぎました(上着は見晴台の本田未央の所にあります)。服が血で汚れています。 【十時愛梨】 【装備:ベレッタM92(15/16)、Vz.61"スコーピオン"(0/30)】 【所持品:基本支給品一式×1、予備マガジン(ベレッタM92)×3、予備マガジン(Vz.61スコーピオン)×4】 【状態:健康】 【思考・行動】 基本方針:生きる。 0:ケーキがおいしい……。 1:卯月といっしょにいるのかな……? 2:生きる……けど、どうしてだろう、前みたいな気持ちがわいてこない。 3:私は、どうしたいのか。 前:Twilight Sky 投下順に読む 次:傷だらけの天使 前:人は人、私は私 時系列順に読む 次:Ideal and Reality 前:another passion 十時愛梨 次:ボクの罪、私の罪 前:今はただ、それだけを 島村卯月 ▲上へ戻る